鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代半ばのオヤジがお気に入りを書いています

お気に入りその1410~海の底


今回のお気に入りは、海の底です。

有川浩の初期三部作の2冊目「海の底」。
「空の中」がバツグンに面白かったので期待して読みました。

内容紹介を引用します。
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4月。
桜祭りで開放された米軍横須賀基地。
停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪は悲鳴に変わっていた。
巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、次々に人を「食べている!」
自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた」。
一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられていく―
ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテインメント。
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評価は星4つ、というところです。
「空の中」に並ぶかそれ以上を期待していただけにちょっと残念。
読者は勝手なもので、もっともっとと要求するレベルがどんどん高くなるもの。
作家は辛いね!
ただ、本書を先に読んだら星4.5を付けたかもしれません。
それくらい面白かったです。

大分古い本なのでネタバレを含めた感想を少々。
深海底探査船の事故により巨大化したエビのバケモノは、社会性甲殻類だった!
この設定は、有りです。
ダジャレではないですが、アリに社会性があるのだから、エビにだってあってもおかしくない。
ただし社会性があるなら、エサを巣に運び、女王エビや稚エビたちに食べさせるはず。
その行動がまるで見られないのは片手落ちと思いました。
怪物来襲に対する自衛隊や警察、さらには日本政府やマスコミの動向を見事に描いて見せたのに・・・残念です。

多数の負傷者を出しながらも防衛線を死守する機動隊が、自衛隊とバトンタッチするため敗走して見せる辺りの流れは感動的でした。
怪物の侵略に対する政府の煮え切らない判断に対して、一芝居打った訳ですが、プライドを捨てて事に臨む男たちの格好良さはたまりません。

自衛官と女子高生の不器用な恋物語は、他の有川作品と同様、ハッピーエンドで終わります。
この辺りが安心して読める理由。

さて三部作も残るは「塩の街」のみとなりました。
航空自衛隊、海上自衛隊に続き、今度は陸上自衛隊が活躍するそうです。
なるほど、それで三部作なのですか。